空き部屋の中から

553 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/01/07 06:13
半年くらい前、仕事で遅くなった時のこと。 
夜1時半くらいにマンションに帰り、 
エレベータを降りて、自分の家に向っていた。 
1階あたり5部屋ありました。僕の部屋は角部屋でした。 
途中に4部屋あるわけですが、3部屋目(中央の部屋)を通ろうとした時。 

ドアの内側から 
 ドンドンドンドンドン! 
   ドンドンドンドンドン! 
     ドンドンドンドンドン! 
と突然ドアを叩く音が始まりました。 
一瞬びっくりして飛び退いたのですが、 
直後に冷静に伺ってみると、やはりそのドアの内側から、 
叩いているようでした。 
しかし音はドアの上から下から、何重にも聞こえました。 
そしてそれが、2本や3本どころの腕ではなくて 
もっと沢山の腕で打ち鳴らされていると気付いた瞬間に、 
僕は非常口から1階へ飛び出していました。 

ファミレスで時間を潰して翌朝、郵便受けを確認しましたが 
603号室には誰も住んでいないように見えました。 
管理会社に電話して、603に誰もいないことを確認したら 
すぐ引っ越す旨伝えました。 
引越しまで1ヶ月くらいかかりました。一人では家にいられませんでしたが。 
今でも、ドアの前を通る時は体が緊張してしまいます。

前の話へ

次の話へ