ヤミ鍋

61 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/05/25 20:30 ID:ujC+k+VT
学生の頃、みんなでよく鍋を作って食べた。
普通の鍋じゃつまらんということで、 
ヤミ鍋をすることになった。真っ暗にして、それぞれが持ち寄った具材を順番に入れて、 
真っ暗の中で自分達がつかんだものを必ず最後まで食べなければならないというやつだ。 
昔の人たちは下駄を入れたり、パンツを入れたりと食えないものを入れて楽しんだらしいが、 
僕らは最低限のルールとして、「食べられないものは入れない」というルールで、それぞれ具材を持ち寄った。 
始めは普通の鍋を楽しんで、ある程度食べたところで、ヤミ鍋スタート。 
順番に具材を投入していくうちに、皆が異変に気付いた。
「んっ?なんかウンコ臭いぞ!」誰ともなく言った。 
全員が具材を投入し終わり、今度は順番に鍋の中に箸を入れ、自分がつかんだものを自分のお椀の中に入れた。 
そして、電気をつけて、食べようとしたとき、全員が声を上げた。
「くっせー!!」 
そう、そのウンコ臭かったのは鍋の臭いであったのである。
ウンコ臭いというか、ゲロ臭いというかなんとも形容しがたい、異様な臭いだった。 
「誰だ!ウンコ入れたの!」「誰かゲロしたんじゃねぇか?」と怒号が飛び交い、結局、みんなが自分が入れた物を打ち明けた。 
しかし、誰もウンコやゲロを入れたものはいなかった。
コーヒー牛乳、チョコレート、キウィ、パン、納豆、などなど。 
一応、食べられるものか飲めるものであった。
しかし、混ざるとあんな強烈な臭いになるとは誰も予想だにしなかった。 
結局、食べることは不可能との結論に至り、寮の前の桜の木の下に穴を掘って、中身を捨てて、埋めた。 
数日間、桜の木の近くを通ると、あの「ウンコ臭いようなゲロ臭いような異様な臭い」が漂ってきた。 

想像するとほんのり怖くない? 

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