てめぇじゃねぇ!

163 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2000/08/06(日) 12:13
ある夜のことでした。 
会社員のAさんは残業で遅くなったのでタクシーをひろいました。 
タクシーの中では運転手さんといろんな話で盛り上がっていました。 
そして、タクシーは山の中の暗い道を通りかかりました。 
脇にはうっそうとした森になっており、他の車はみあたりませんでした。 
その時、タクシーの運転手は人が変わったように暗い顔をしてこう言いました。 
「いいですか、ここでは絶対に車の窓側を見てはいけません。絶対ですよ・・」 
Aさんは豹変した運転手に驚き、「はい・・」としか言えませんでした。 
なおもタクシーは森の中を走ります。 
しかし、おかしいなと思ったAさんはこう聞きました。 
「なぜ見てはいけないのですか?」 
でも、運転手に反応は無く何も言いません。 
Aさんはだんだん怖くなってきました。 
その時でした。 
見るなといわれていた窓側から「う~う~」と言う声が聞こえます。 
なんだと思ってAさんは窓側を見てしまいました。 
すると、窓にぬ~っと怒りを浮かべた男の形相が現われてAさんの顔を見てこう言ったそうです。 
「てめぇじゃねぇ!!」 
そこからAさんの記憶はないそうです。 
何年か前、その山道でひき逃げ事故があり、男の方が亡くなられ犯人はつかまっていないそうです。 
そして、男の方は毎晩毎晩そこを通る車を調べ、自分をひいた犯人を探しているそうです。

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