先生の

476 本当にあった怖い名無し 2014/01/31(金) 02:28:12.36 ID:0luqUOl10

梅雨で大雨が降った翌日の日曜日。 
コンビニ帰りに公園でコーラを飲んで休憩していたら、2人の子供が来てボールを投げて遊び始めた。 
服が汚れててどこかで泥遊びをしてきた感じだった。 
俺と子供以外他に誰もいないし、暇だったからその二人をなんとなく見てた。 
2、3回ボールを投げた辺りだったか小さい方の子供が 
「このボール軽いね。」 
と言った。 
すると大きい方の子供が 
「うん、先生のと比べると軽い。」 
と言った。 
遠くから見てたので断言は出来ないが、よく子供が使うビニールのボールだと思う。 
大きさは少し大きめだったが、中は空気なので軽いのは当然だろうと思い少し笑った。 

するとボール遊びに飽きたのか泥で遊び始めた。 
もともと汚れていた服が更に汚くなるが、それもお構いなしに遊んでいた。 
その内、小さい方の子供が泥を固めだした。 
しだいに大きくなる泥団子を見ていて自分も泥団子を作ったなぁ、なんて思っていた。 
そして、泥団子が大体バレーボール位の大きさになると突然それを大きい子供に向かって放って言った。 
「僕のはこんなに重いんだよ。」 
子供にしては結構大きい上に泥なので危ないだろうと思っていると、泥団子を受け止めた大きい方の子供が 
「僕のはもうちょっと重いよ。」 
と言い、そのちょっと崩れた泥団子にまた泥を付け、先ほどの泥団子よりも1回り大きめの泥団子を小さい方の子供に向かって放った。 
小さい方の子供はその泥団子を受け止め 
「これも重いけど、やっぱり先生の方が重かったよ。」 
と言った。 
あれだけ重そうな泥団子よりも重いボールなんて危ないし、そんなボールが学校にあるのかと思った。 
残りわずかなコーラをあおり、子供に目をやると、向こうもこっちを見ていた。 
少し気まずかったが、喉が渇いてコーラが気になっただけだろうと思っていたら 
「お兄さんのはどれくらい重いの?」 
と言って泥団子を持ってこちらに向かって来た。 
俺は泥団子を投げられては堪ったものでは無かったので、コンビニ袋を持って走って逃げ帰った。 
最近の子供は本当に怖いな。 

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