倒木
727 本当にあった怖い名無し sage New! 2014/02/21(金) 11:19:21.82 ID:fSUwBHBD0
先日他界した叔母から聞いた話です。
まだ車の数も少なく、道もほとんど整備されていない戦前、
足腰の悪い両親の代理で、親戚の結婚披露宴にに出席する為に
小学生低学年だった叔母は、足の届かない大きな自転車を押して親戚の家に行ったそうです。
道中、山をひとつ越えるのですが、当時は舗装もなく、半分けもの道のような感じだったそうです。
披露宴も無事終わり、自転車の荷台に引き出物のごちそうを満載しての帰路、
山道を倒木が塞いでいました。。
行きの時はこんなもの無かったはず、と思いながらも、早く帰りたかった叔母は
必死で自転車を持ち上げて倒木を越えようとしたのですが、荷台に満載した大きな自転車です。
どうしても超える事が出来ず、途方にくれた叔母は、
「誰か助けてよ・・・ごちそうあげるから・・・」
とつぶやいたのだそうです。
途端、ふいに自転車が軽くなり、簡単に倒木を超える事が出来、
ほっとして後ろを振り返ると倒木は消えていたそうです。
不思議に思いながらも帰宅すると、荷台に満載していたはずのごちそうが、
入れ物だけを残して綺麗になくなっていたそうです。
「もじなに化かされたんだっぺなぁ」
叔母は笑いながら話してくれました。