夢なんだよ

151 名前:コピペ@小ネタ 投稿日:03/08/25 20:37
私は小学生のころよく明晰夢を見ていた。夢の中で夢だと気付く事ができたのだ。 
その日も夢の中でこれが夢だと自覚することができた。 
その夢は何処かの飲食店にいる夢で、隣で母親がビールを飲んでいた。 
私は面白半分で、その店で働いているおばさんに話し掛けた。「ねぇ、これは夢なんだよ。 
おばさんは夢の中の人間なんだよ」 
おばさんは答えた。「夢なんかじゃないよ。私はこの店でずっと卵料理を作っているんだよ」 
私が何度これが夢であることを教えても、おばさんは納得しなかった。そりゃそうだろうが。 
ずっとおばさんに「これは夢だよ」と教え続けているうちに目が覚めた。 
「変な夢・・・」と思ったが、そのうち明晰夢を見る事も無くなり、そんな夢のことは忘れてしまった。 
数年後、母親と一緒に少し遠くの市に出かけた。帰り道、お腹が空いたので適当な飲食店を 
探していると、母親が良さそうな店を見つけた。 
そこは卵料理が名物の店だった。美味しそうな料理が並んでいる。母親は注文するものを選んでいる。 
だが私は何となく落ち着かなかった。この店はどこかで見たことがある・・・ 
そしてハッと気づいた。あの夢の中の店だ! 
注文を取りに店員がやってくる。母親はオムライスとビールを注文する・・・ 
夢の中のおばさんと同じ顔をした店員は私に言った。「夢じゃないって言ったでしょ」 

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