幼子の予感

458 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/10/19(日) 09:25:40.15 ID:Z302Sk9u0.net[1/2]
>神社の裏山でよく遊んで… 
と言えば、おれの母親がこどものころ、1キロほど離れた「氷川神社」でよく遊んでいた。 
母はその神社の氏子だったので宮司とも顔見知りで、近所の公園なんかに行くよりも神社の 
ほうが安心できたようだ。 
秋口の陽の短くなるころだった。 
数人の友達といつものように散々遊んでいたが、暗くなってきたので帰ろうということになり 
みんなで石段を降りて下の道路に出たのだが、母だけはなんだか遊び足りない気がして、1人 
だけ別れて神社に戻った。 
戻ったものの友達はいないし所在無く、もうかなり薄暗くなった社殿の周りをグルっとまわって 
社殿の裏に差し掛かった時だった。 
母は硬直し、一歩も進めなくなった。 
暗い杉の茂る社殿の裏一面に無数の白い腕が生えて、まるでススキが風になびくように母を 
招いていたのだ。 
それが半透明だったのも、母は覚えていると言う。 
母はそれがなぜか宮司の腕だと感じた。 
母はそれっきり、どんなに誘われても神社に行かなくなった。 
もちろん、氏子の特典である祭りの太鼓もたたかなくなった。 
母は霊感があるので、その宮司になにかダークな部分があり、それを象徴的に見たのだろう。 

おれもその氷川神社を知っているが、2度も不審火を出し、そのたびになぜか「焼け太り」 
になっている。

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