傷だらけの酔っ払い
627 本当にあった怖い名無し sage New! 2012/09/23(日) 01:49:29.03 ID:f4SCWhSY0
猫で思い出した。
数年前の話。
職場の先輩が電車でカバンをなくした。
カバンを網棚に置いていて、乗降のごたごたで目を離したときに
酔っ払いが間違えて持って行ったらしい。
乗り換えの駅で先輩が気づいて駅の窓口へ駆け込んだら、
既に、先輩が降りる駅(乗り換え駅から3駅ほど先)に届けられていた。
先輩が本来降りる駅までカバンを取りに行くと、中身は全部無事で
駅の人に聞くと、顔に引っかかれたような生傷をいっぱいつくった
千鳥足の酔っ払いが、「ごめんなさいごめんなさい」と言いながら、
カバンを置いてあっというまに立ち去ってしまった。
千鳥足なのに駅員が追いかけようと窓口から出たら、もうどこにもいなかったそうだ。
先輩は1週間前に可愛がっていた猫を病気で亡くしていた。
有休とって看病していたが、亡くなってからずっと落ち込んでいた。
酔っ払いが生傷だらけだったと聞いて、先輩はなんとなく
拾ったばかりの頃は引っかき癖が直らなかった、
あの子が戻してくれたのかなーと思ったそうだ。