株式会社

58 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :03/08/17 05:54
ちょっと明るくなったのでもう一度トライしてきますた 
家の前で呼んでも、猫は出てこなかった 
明るくなって初めて気が付いたが、玄関にかかっていた表札には 
「(株)ラ○○ィ」(聞いたことのような単語だが意味は知らない)と書いてあった 
持ち主には悪いが、あの腐りかけてる木造家屋はとても株式会社には見えない 
雑草の合間の石畳を歩くと、石畳は奥へ続いていたのでそちらへ行って見る 
回りこんでみると庭の一角は、もう雑草というよりちょっとした茂みになっていた 
庭はより生活感がなくて、錆びた自転車だの傘だのが落ちていた 
平屋から突き出した部分には何もなくて、上から一本の紐がぶら下がっていたけど 
その紐は下半分が輪になっていて、もう最悪の気分だった 

庭は壁で区切られていて、その向こうには卒塔婆が沢山見えた 
(そこに墓地があることはさっき行った時も位置関係から推測してたけど) 

そのほか、二つほど新たな発見もあったので、有意義な日曜の朝を過ごしたと思って帰ろうとしたとき、 
両手にかなりの数の蚊が吸い付いていることに気づいた・・・ 
もう2匹や3匹という数ではなくて、7,8匹いたと思う 
そして今、キーボード打ってる間も両手やら顔やら背中やら、あちこち痒い 

きっとあの猫はあそこに住んでて、腹減った時は餌貰えそうなところに出てくるんだろう 
なんで俺を呼んだのかは解らなかったけど。 
まぁ、大したオチもなくて申し訳ないけど、雨の中廃屋に迷い込んだつもりになって 
ほんのり怖い思いしてくれたら幸いだね 

前の話へ

次の話へ