かみ殺される

593 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :03/08/10 11:10
幼稚園の頃、犬にかみ殺されそうになった。 
友達の女の子が飼っていた犬だったんだが、散歩の最中、なんの前触れもなく 
いきなり俺だけに噛み付いてきた。 

足をガブガブ噛まれ、血がダラダラ流れた。 
必死で逃げ回る俺、ビビッて凍りついたようにこっちを見てる友達。 
その子の妹もいたんだが、何が可笑しいのかこっちを見てキャッキャッ笑ってる。 
子供たちだけで散歩していたので助けてくれる親もいない。 
俺は生まれて初めて、って言ってもまだ5歳くらいなんだが初めて「助けてー!」と叫んだ。 
その言い方がなんかドラマのセリフ臭くて、必死ながらも照れくささを感じていたのも覚えている。 

結局、通りがかった知らないお兄ちゃんが俺を助けてくれた。 
お兄ちゃんといっても多分当時で小学2、3年の子だったと思う。 
足が真っ赤になって俺はワンワン泣いたが、友達もその妹もお兄ちゃんもどうしていいのか 
わからなかったみたいだった。 

結局俺は、300mほどの自宅までの距離を血まみれの足で一人で帰った。 
その日、母が泣く姿をはじめて見たのも当時は衝撃だったな。 
それ以来、犬は怖くて駄目になり、猫マンセー派になった。 
まあ、ちっとも怖い話じゃないわけだが。 

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