大ミミズ
403 本当にあった怖い名無し sage 2012/02/27(月) 08:42:36.46 ID:H/jkyVZr0
その②、大ミミズ
大ミミズといっても、青っぽいヤマミミズのことではない。
こいつに遭遇したという話の中で最も新しいものは、
村で商店を営んでいる近所のおじさんの体験で、彼が子供の頃の話になる。
ある日、おじさんが彼の叔父と所要で山に入り、小雨の降る山道を歩いていた時のこと。
道端の藪がワサワサと揺れており、「何だろう?」と思ってそちらに目をやると、
青大将ほどもある巨大なミミズが這っていた。
おじさんもそんなに大きなミミズは見たことがなく、衝動的に捕まえに行こうとしたそうだ。
しかし、「止めい」と叔父に服を掴まれ、止められる。
その間に大ミミズは藪の中に隠れてしまった。。
「あんな大きいミミズ、捕って帰ればみんな驚くのに」と愚痴ると、
「あれは、まだ子供じゃけん」「大人がおれば、お前ぐらいなら飲まれるかも知れん。藪に入ったらいかん」
と彼の叔父は言う。
おじさんも流石にその話を聞いて怖くなり、ミミズを追うのを諦めたらしい。
おじさんが彼の叔父から聞いた話によると、
大ミミズは雨の日ほど山道の近く、つまり人の近くに現れやすく、
雨の日は山道を外れて藪の中に入ってはいけないのだそうだ。
俺が聞いたことのある黒イノシシと大ミミズの話は以上で終わり。
で、前回書き込まなかったこれらの話をなんで今頃になって書いたかというと、
俺の甥っ子が大ミミズの方に遭遇していたことが分かったかので、それを機に書き込ませてもらった。
正月に久しく帰郷した際、同じく顔を出していた甥っ子と話をして発覚したんだが、去年の夏に遭遇したんだとか。
話を聞くに、甥っ子は自由研究の昆虫採集で山に入っている時にヘビぐらい大きなミミズを見つけ、
おじさんのように捕まえようとしたらしい。
しかし、途中から夕立が降ってくるわ、山の野良犬さんと遭遇し後をつけられるわで危ないと感じ、断念したそうな。
俺は大ミミズのような妖怪じみた奴は、流石にもう山にもいないだろうと思っていたんだが、
そういったものもまだまだ山にはいるのかもしれない。