沈黙のドライブ
452 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :03/07/31 20:00
霊感のある二人の数ある体験の中の一つ。まぁ、ちょいと聞いてくださいな。
彼女とのドライブの帰り道での事です。
もうすでに外は真っ暗。時間は11時を過ぎていました。
彼女との他愛も無い話をしながら帰宅の途についていたときの事です。
今回は(霊が)乗らなかったねとか、危ない奴いなくてよかったよ、とか話してる時、
急に彼女が窓の外を向いて話をしなくなった。
見えたんだな、と思った俺はしばらく無言のまま運転していた。
それからしばらくしても一向に話はしないは、こっちすら向かない。
そして、俺もしばらく前から気になっていた事を口にした。
「もしかしてさ…憑いてない?」
彼女は何も言わずに頷いた。
憑いてました。フロントガラスにびったりと…
話によると、走行中遠くから歩道にいるのがわかったらしい。
そして近づいた時、急にこちらに向きなおし飛び出してきたという。
服装はピンクのワンピースでボロボロ。手足にすりむいたような傷があり、泥だらけ。
それがフロントガラスに張り付いて、じっと俺を見ていたらしい。
彼女はそれから一切会話をしない。俺も気持ち悪いのと頭痛がしてきて話どころではない。
しばらく走っているうち彼女が「ゆっくり落ちていってるよ…」
よし、このまま走り続けたら落ちるかも。そう思った俺は走り続けました。
2時間ほど走り続けた後、かすかに見えていた手も見えなくなり俺らは安堵のため息をついた。
「おっかね~!なんだあれ?!」「久しぶりにやばかってね~!」
今起きていることを話し合い、俺らはやっと落ち着いた。
「さっ、怖がった事だしそろそろ帰るか!」
と、帰宅の途につこうとしたとき、車の燃料が残りわずかなのに気付いた。
その日は給油感謝デーで多少安かったため、その日に入れてしまいたかった。
そしてスタンドに着き、給油をしながらさっきまでの事を多少興奮しながら話し合ってた。
そして車の中のゴミを片付け、ちょっと離れたゴミ箱に二人で捨てに行った。
「結局なんだったのかね~?」「う~ん、なんだろね?」
ゴミを捨て終わり、車の方を向いたとき、二人とも固まった。
車と地面の間に挟まるように、あの女が張り付いるじゃないか。
いままで興奮していた気分ももうどこかに消えうせ、二人無言のまま目もあわせず車に乗り込んだ。
その日は延々朝まで走り続け、結局家に着いたのは昼過ぎでした。