変な夜

269 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :03/07/15 18:36
先日買い物して歩いて帰る途中。 
暑いし袋重いしで、とにかく早く帰って休みたかったんだけど 
道に停まってた天井の高い四人乗りの軽自動車(ファミリーカーっつーの?) 
の横を通り過ぎた瞬間、後部座席の歩道がわに、 
背のまっすぐに伸びた姿勢良い痩せたおじいさんがいた。 
屋根高い車だと、乗ってて視界広くて、後ろも窮屈じゃないだろうな… 
けど…おじいさん、道ばたでエンジン止まった車に1人で乗ってるけど 
暑くはないのかしら。窓開いて…なかったな、でもこっち側影だしね 

祖父もあんな枯れた竹のような明るいけど穏やかな黄色い服着てたな、 
背筋いつも伸ばしてて。寝たきりになる前までのことだけどあの人似てた 
ぼやけてたから良く見えなかったけど座ってる姿勢も。懐かしいと 

そこで振り向いたら、すぐ後ろの車には誰もいなかった。 
夜に熱が出た。仰向けに寝てたら息苦しく動けなくなり、やべーと思った。 
看てくれた母によると、熱はそんなにないのに全身が真っ赤だったそうだ。 
しかしあっというまに熱はひき、12時過ぎに母熟睡。そのいびきを聞いてたら 
外から子供の声が聞こえた。うち道路の音近いんだよね。 
「こっちー」とか親呼んでる感じ。 
日曜だし、遊びに行ってきた帰りか、ま、可愛いもんだ…あ!そーいや金魚に 
野良よけのガラスふた、かぶせてない!と、慌ててガラス戸を開けて出た。 
楽しそうな声が聞こえていたのに、外に出たら見える限り車も人影もない。 

やっぱ体の調子が狂うと、そういうこともあるのかも。でも変な夜だった。 

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