トウモロコシ畑

170 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ sage 2013/03/30(土) 20:46:52.90 ID:Aeqwcwa30
知り合いの話。 

夕暮れの山道を一人歩いていた時のこと。 
彼の行く手を、倒れた太い木が塞いでいた。 
動かせるような大きさではなかったので、跨いで通ることにした。 

トウモロコシ畑を跨いだその瞬間、踏み出した足元の感触が無くなった。 
身体を支えることも出来ず、そのままコロリと前方に転げてしまう。 
慌てて身を起こしながら、 
「さてはトウモロコシ畑の影に穴でも開いていたか?」と振り向いた。 

倒れていた木は、跡形も無く消えていたという。 

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