監禁

682 雷鳥一号 sage 03/11/19 03:36
友人の話。 

学生時代、仲間三人で酒盛りしていた時のこと。 
地元でも有名な幽霊屋敷に肝試しに行こうという次第になったそうだ。 

そこは山頂にある寂れた別荘地の一軒で、総レンガ造りの洋風な屋敷だった。 
開けっ放しの鉄門をくぐり、侵入路を求めて建物の周りを歩きだす。 
ちょうど屋敷の裏手に回りこんだ時、鉄門の閉まる大きな音が響いたという。 
皆が、なに風のせいさと軽口を叩いていると、次の音が小さく聞こえた。 

門のカンヌキが閉められる音だった。 
必死になって柵を乗り越え、後ろも見ずに逃げ出したのだそうだ。 

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