毛皮

751 雷鳥一号 sage 03/11/21 02:32
知り合いの話。 

その昔、猟師を営んでいた人がいる。 
まったく獲物が獲れない日が続いたある日。 
つい滅多なことでは入らない山奥まで足を踏み入れたそうだ。 

やっと木枝の間に猿の姿を見つけたが、どこかおかしい。 
近寄ってみると猿でなく、猿の毛皮が枝に結んであったという。 
奇妙なことに、その毛皮は人が着られるように加工されていた。 
皮の内側はきれいになめしてあり、縁には結び紐まで付いている。 
大きさは普通の猿くらいだった。 

どこの誰がこんなものを着るのだろう? 

急に寒気をおぼえて、急いで山を下りたという。 




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