憑依?

881 :本当にあった怖い名無し[sage] :2010/02/09(火) 16:59:36 ID:VGvB4hT20
高校卒業時、友達5.6名で集まり、飲み会をやった。 
高校だけの友達ではなく、小中からの友達でした。 
飲み会をするにあたり、仲の良いAという寺の息子(代々の住職家)のオヤジさんが、 
「どうせ騒ぐんだから、うちの離れの部屋でやりなさい」と言ってくれた。 
自分の息子が他の家に訪れて騒ぐのを懸念したのかもしれない。
酒盛りしてて(ビール少しだけ)、俺はいつの間にか寝てしまった。 
なので以下、友達たちから聞いた話ですが。

ぐーぐー寝ていた俺がいきなりむっくり起きた。でも顔は寝てる。 
そんでいきなり「この寺は~」と言い出して、「文政●年に」とか、 
なにやらグダグダとしゃべり出したと。 
そんで友達が「え?何言ってるんだ?」驚いて凝視してたら、 
「この寺には昔、秘蔵の品を隠す場所があってなあ」とか言い出したらしい。

そんで友達が「ええ、なんかこええ」とか言い出したら、 
Aのおじいさん(当時もう90歳前後)がたまたまトイレに行き、 
うちらがいる部屋をのぞいたんだと。 
そしたら俺、おじいさんに向かって笑みをうかべて、「似ているもんだなあ」って。 
おじいさん、「あぁ?」と言って、「あまり飲むなよ」と言って去ったそうだけど…。

そしてひとしきりしゃべると、また突然、俺は横になってぐーぐー寝だした。 
それからしばらく目が覚めなかったらしい。小1時間くらい。

そして起きたら当然、みんなにその話をされた。 
俺はさっぱりわからんのだが、「おまえなんかやべえんじゃねえのか?」とかさんざん言われた。 
医学部志望していた友達には完全に病気扱いをされてしまった。「脳がやばい」みたいな。 
はたまた、俺が演技をしていると疑っている奴もいた。

それから大学へ行き地元を離れたんだが、共通の知人を介して 
Aのメルアドは知っていたんで、連絡をとり、昨年、10年ぶりにAと地元で会った。 
飲んでてその話をされたとき、Aが「そうそう、そういえば」と。 
聞いたら、Aの寺にはたしかに「秘蔵の品、諸諸を隠す部屋?」があったとか。 
開かずの間の中にお堂みたいなのがあり、そこへ隠していたらしい。 
大正時代だかに、建物ごと壊してしまったそうですが。
うちは代々の武家でして。幕末まで、家老とかやっていたそうです。 
だからその関係で何か???なんて思ったんですが、 
家老って寺に関係あるのか?とか、無知な俺にはよくわからなかった。 
よって、その話はもうそれで終わってしまった。他にも話すことあったし。

しかし、ある一冊の本を入手して最近わかったことなんですが。 
俺の7代くらい前の御先祖が、「寺社奉行」なる職に就いていた。文政、天保の時代です。 
しかも筆頭寺社奉行という役職で、かなり偉かったと。

それをAに教えて、Aがオヤジさんにその話をしたところ、 
「うちは当時、宗派関係なく、寺の組織のまとめ役とかしていたから、 
筆頭寺社奉行であれば間違いなくうちに来てるだろうね。 
寺社奉行は寺社の取り締まりをするから、 
密談やらなにやら、いろいろあったんじゃないかなw」と。

それ聞いて、Aが俺に電話くれたんだけどさ。驚いた。 
ただまあ、俺自身に記憶がなかったので言明はできないけど。

長文駄文おつきあいすまない 
おわり

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