悲惨な死に方

233 名前:75=118=188=233 投稿日:02/10/27 03:32
私の友人に看護婦がいます。 
彼女(仮にAさんとしましょう)から聞いた話です。 

ある日Aさんは先輩看護婦と夜勤でした。 
深夜2時を少し回った時のことです。 
ある病室からナースコールがありました。 
その病室は個室で、お婆さんが入院していました。 
こんな時間に何かと思い、問いかけると、 
その病室には簡易トイレ(?いわゆるオマル)があったのですが、 
お婆さんはそこまで行けないので手伝って欲しい、そういうことでした。 
Aさんはお婆さんの病室に行き、 
お婆さんの用足しを手伝い再びナースステーションに戻りました。 

しばらくすると、電話が鳴りました。 
どうやら、火事で多くの人間が負傷したらしく、 
Aさんが勤める病院にも何人か運ばれてくるとのことでした。 
医師や他の看護婦に連絡したりして、 
急に慌ただしくなりました。 
火事の負傷者を乗せた救急車が到着し、 
Aさんたちと、呼ばれてやって来た医師や応援の看護婦も 
大忙しに動き回っていました。 

そんな時、先程のお婆さんの部屋からナースコールが再びありました。 
Aさんがそのナースコールを受けたのですが、 
また用足しの手伝いをしてほしいとのことでした。 
ですが、その場は手を離せない状況だったので、 
後から行くからしばらく待っていて欲しい旨をお婆さんに伝え、 
また慌ただしさの中に戻っていきました。 
その後何度もお婆さんからナースコールがあったそうですが、 
他の看護婦も手を離せないこともあって、 
皆一様に「しばらくして後から行く」というように答えたそうです。 

その後、とりあえず一段落したナースステーションでは、 
少し落ち着いた空気が流れていました。 
Aさんも少し落ち着いていたのですが、 
お婆さんからのナースコールを思い出し、 
急ぎ足でお婆さんの部屋に向かいました。 
「お待たせ~!」と言いながら、扉を開けて中を覗いた時でした。 
廊下からもれる光に照らされたその状況に彼女は息をのみました。 

お婆さんがおまるの便器に顔を埋めて床下に倒れていたのです。 
慌ててAさんは電気を点け、 
お婆さんの様子をうかがいました。 
顔は真っ青で尿も当然漏れています。 
慌てて医師を呼び、ベッドに横たえ、診察したのですが、 
もう既にお婆さんの息はなかったそうです。 
お婆さんは老衰だったので、 
御家族にはおまるで亡くなったことは内緒になっています。 
ただ、最期をおまるで迎えたお婆さんの気持ちを察すると 
いたたまれないとAさんは言っていました。 

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