霊感教師と霊感生徒

41 :本当にあった怖い名無し :2008/09/21(日) 01:49:51 ID:HJXUQLbYO
俺の母は小学校の教師をしている。 
霊感があり、赴任先によっては、かなり肉体的にヤバかったらしい。
10年前に4年生のクラスを担任したとき、 
かなりの霊感がある女生徒Aと出会った。 
Aは小学校に入学してから、近所の誰がいつに死ぬとか、 
校庭にこんな霊がいるとか口走り、校内では有名になっていたらしい。 
しかし上級生の自殺を言い当てたとき、イジメの対象になった。

そのときに担任なったのが俺の母で、Aの能力は本物と感じていた。

しかし実際に受け持ってみると、上に挙げたことを口走り続け、 
感情をコントロール出来なくてポルターガイストを起こしたり、 
母は本人に謹むようにと霊感を封印させた。

一年が経ち、5年生に進級したときも母はAの担任。 
そして、ある事件が起きた。

他のクラスの生徒が深夜になっても帰宅しないらしく、 
5年生のクラスを担任している教師達が学校に集まり、探すことになった。
母もその一員で、この霊感を何とか生かせないものかと思ったが、 
そっち方面の力は無かったらしい。

頭を抱えていると職員室の電話が鳴った。 
母が電話に出ると、相手はAで焦っている様子だった。 
「先生、学校の人で行方不明になっている人いないですか?」 
と言う言葉に驚いた母は、隠さずに伝えた。 
「やっぱり。夕方からある病院のイメージが離れないの。 
血の臭いとか、肩に乗っかってきたり、 
段々ひどくなってきて、体がしんどい。 
でも誰か生きている人間もいて、集団で出られないってドア叩いてて、 
私行かなきゃいけない気がする。」

Aの訴えを聞いた母は意を決し、職員室をあとにした。

Aを迎えに行った母は、コンビニの駐車場で詳しく話を聞くことにした。
A曰く場所は廃墟と化した某病院らしい。 
時計を見ると深夜0時を過ぎている。 
母はAを信じ、車を走らせた。

車のランプがつかなくなったり、急にラジオがついて変な声が聞こえて耳鳴りがしたり、 
かなりアクシデントがあったらしいが、 
20分ほど走り、何とか病院に着いた。

着いた途端、立っていられないほどの眩暈と吐き気に見舞われ、 
それはAも同じで、母は可能な範囲で浄霊し結界を張って突入した。

44 :本当にあった怖い名無し :2008/09/21(日) 01:52:43 ID:HJXUQLbYO
廃墟の病院は2階建ての棟と、3階建ての棟の2つの棟から成り立っていた。
しかしAは、導かれるように進んでいく。 
そして手術室らしき場所で行方不明になっていた生徒を発見した。

どうやらネットで募った仲間達と凸っている最中に、 
ドア開かなくなって失神したらしい。

それから13年後。 
就職を機に上京した俺は、得意先に勤務していたAと出会い、 
俺の母とも再会したAは、6月に俺の奥さんになりました。

45 :本当にあった怖い名無し :2008/09/21(日) 02:10:15 ID:HJXUQLbYO
スマソ、年数を俺が11歳からで計算してしまった。
訂正 
×それから13年後。 
○それから9年後。

48 :41 :2008/09/21(日) 03:06:56 ID:HJXUQLbYO
>>46 
本人も俺の母から言われて、随分と自身で抑えるようにして、 
中学2年生のときに父親が亡くなったのを機に、霊感(霊を見たり部門)が弱まったそうです。 
カンは冴えたままらしいが。
俺と奥さんは隣の市に住んでいたから、互いに出会うまで顔も名前も知らない。 
母は家では仕事の話はしないタイプだから、 
奥さんの名前を聞いたことすらない。 
母も奥さんの就職先までは把握していない。

にも関わらず、俺が得意先で初めて出会ったとき、 
隅に呼び出した奥さんの第一声が、 
「間違っていたらごめんなさい。 
あなたのお母様って○○市で教師をやってらっしゃる○○さんですか?」

奥さん、俺と出会う前日から、ずっと俺の母の顔が頭から消えなかったらしい。 
高校ぐらいから忘れかけていた母の存在が、急に。

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