霊感嫁

63 :本当にあった怖い名無し :2008/09/22(月) 00:21:38 ID:OJgV6hlLO
>>41です。 
まだ恋人だったときに聞いた話をもう一つ投下。 
イニシャルでもあるので、奥さんのことは今回もAで。
Aの霊感が弱まったキッカケとなった親父さんの死の話。

胃の不調を覚えた親父さんは病院に入院。 
検査の結果、胃癌だった。かなり進行していたらしい 
当時中学2年生だったAは授業や部活が終わると、 
親父さんが入院している病院に毎日駆け付けた。

Aは霊感的に病院が苦手だが、そうも言ってられない。 
そして、あの日を迎えた。

それは日曜日のことだった。 
親父さんが昼寝していたので、Aもベットの横で椅子に座って居眠りをしていた。
気配を感じてぼんやりと目を開けると、親父さんのベットを挟んだ向こう隣に、 
紺色の作業着のような服が視界に映った。 
見舞いの人かな?と慌てて我に返るA。 
だが、その人は親父さんと同じ会社の作業着を来た男で、 
寝ている父を睨んでいた。 
『この人、生霊だ』Aは男を見てそう気付いたらしい。

Aは追い払うために男を睨みつけた。

それに気付いた男は一瞬で消えた。 
そして間もなく親父さんが目を覚まし、こう言った。 
「屋上に行きたい。」
絶対に連れていってはならないと思ったAは止める。 
すると今度は病室(ちなみに6階)の窓辺に行こうとする。 
Aが必死に止めると、親父さんはこう言った。 
「連れていけ!!」そのときの声は別人だったらしい。

自分の親がここまで憑依されたAはショックだった。 
しかし自分しか居なかったのでどうにかしないといけない。

Aは覚えたての九字切りをした。 
すると親父さんは親父さんを取り戻したのだった。

その後、やはり進行には勝てず親父さんは亡くなった。
葬儀を終えたばかりの夜、Aの夢枕にとある人物が現れた。 
その人はAの祖父にあたる人だったらしい。 
そして言葉が告げられた。 
「○○(親父さん)のことはワシに任せろ。安らかな所へ案内しておくばい。 
Aちゃんも今までよく頑張った。もうお役目は終わったと。 
お爺ちゃんがAちゃんの苦しみ全てを取って、 
楽にしてあげるたい。*以下略」

それ以来Aは霊感が弱まり、かなり曰くな所じゃなければ平気になったらしい。

これは余談なんだが今年のGWに、結婚が決まった報告も兼ね、 
奥さんと一緒に親父さんの墓参りをさせてもらいました。
お寺に着くと色鮮やかな蝶々が飛んでいて、誘導するかのように俺達の先を飛び、 
親父さんの墓まで一緒だった。

奥さんと一緒に墓の前で拝む姿勢で結婚を報告し、目を開けて見上げると、 
蝶々は墓の周辺をグルグル飛び回り、どこか彼方に飛んでいきました。

長くなってスマソorz

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