お通夜

264 :耳袋の夜 ◆ryof9hzfa. :2006/08/12(土) 04:39:04 ID:6VRxWei60

これは私の父が体験したこわーいお話です。 
私の父があるお通夜に仕事として行った時の話なんですが 
何度かお通夜の仕事に父が行っていてその日もなんともないはずだったんですよ、えぇ 
まぁ、お通夜ってってもんだからお坊さんのお経を読んでその後親族たちがあーだこーだ話す雑談の時間になりますよね 
でも、その日は違ったんだ。 

父がお通夜の準備をしていたときのことなんですけどね 
供花っていうんですか、お通夜のときに飾られる花なんですけど 
その花がぼとぼと落ちてほとんどが茎だけの状態になったんですよ 
この時点でも不思議ですよねぇ 

でね 
もう時間がないってもんだから茎の横に花を戻して何とかやり過ごしたらしいんです 
そして、お通夜に出る人たちがどんどん入ってきて後はお坊さんが来てお経を読むだけの状態だったんだなぁ 
でも、いくらたってもこない 
10分が30分になり30分が1時間になり 
痺れを切らした親族の人がお寺に電話をかけたんですよ。 

トルルルルルートルルルルーガチャ 

「もしもし!もう予定より1時間も過ぎてるんですけど」 

「すいません、こちらの住職がそちらに行く途中事故にあいまして、代理の人を向かわせたので後しばらくおまちください」 
っていうんですよ。 

「わかりました」ってなもんで、親族側は電話を切ったんだ 
すると、2~3分後くらいかなぁ 
代理の住職がやってきた 
でね 
ようやくお経が始まりだした途端 

バン! 
停電 

お通夜に来ていた人たちが 
「なんだなんだ」 
「誰かブレーカー早く上げろ」とか言ってる 
ざわざわしてるときに 
「誰か一緒にあの世に来てくれない?」 
って声が聞こえたんだなぁ 

その瞬間ざわめいていた会場がシーッンとなったんだ 
その後電気がついてお通夜が終わって来ていた人たちが口をそろえてこういっていたそうです 

「あの声は、人間の声じゃない。だって頭の中からきこえたんだから」

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